2010年12月議会一般質問
その2 環境施策について
★1回目の質問
1つ目は、自然環境分布調査についてです。
☆自然環境分布調査は、今後のまちづくりにどのように生かされるのか
春日部市では、環境基本法にのっとり、環境を守るための基本的な考え方や方向性に沿って、より具体的に個別的に取り組みを進めていくために平成20年に環境基本計画をまとめています。
その環境基本計画の中では3つの基本理念が上げられておりますけれども、その理念に沿って示された個別ビジョンの1つ、自然を大切にするまちのうち、緑地がつながり、たくさんの生き物たちが生息するまちをつくる、そのための前提として、まず現在の春日部市の自然環境の実態を把握するために自然環境分布調査を今年度から始めるために、平成22年度、約1,340万円の予算が計上されております。
そこで、この自然環境分布調査について2点お伺いいたします。この調査の具体的な進捗状況をお伺いいたします。
2つ目は、この調査は、これ以外のビジョンとして上げられている潤いの感じられるまちをつくるために、交流と学びのあるまちをつくるためになどにも関連する調査だと考えられます。
そこで、今後、この調査をどのように基本計画の中に、ひいては今後の春日部市のまちづくりに生かしていこうとお考えになっているのかお伺いいたします。
☆一般廃棄物処理基本計画の目標は達成できるのか
環境問題の2つ目です。ごみ問題についてお伺いいたします。
春日部市のごみ処理費用は、平成20年度は総額で約24億7,984万円、市民1人当たりにすると1万312円になります。
平成21年度では若干減りまして、総額約23億8,909万円、市民1人当たりにすると約9,930円となっております。
よく市民の方から、一人一人がきちんと分別してごみを減らし、資源として活用することができるようになれば、ごみ処理費用も減らせますし、環境への影響も減らすことができるのにという声を聞きます。
ところが、いろいろ調べてみますと、ごみ処理費用を大きく削減するためには、収集回数や収集車の台数を減らす、あるいはごみ焼却炉を1基使わなくてもよいくらい、それほど大幅なごみの削減が必要であるということがわかってまいりました。
ごみ焼却炉の負担を軽くすることは、建設以来かなり年数がたち、耐用年数までカウントダウンと思われるごみ焼却炉の延命にも通じると思われます。
そこで、どうしたらごみを削減できるのかという観点から質問させていただきます。
環境基本計画の策定に先立つ1年前、一般廃棄物処理基本計画がまとめられています。
この計画の対象期間は平成19年度からの15年間とされ、おおむね5年ごとに見直すとされています。来年度はその見直しの時期に当たります。
一方、埼玉県が平成18年にまとめました第6次埼玉県廃棄物処理基本計画では目標年次が平成22年度とされており、その中で一般廃棄物の再生利用率を平成15年度の21.8%から27%にする、一般廃棄物の最終処分量を平成15年度より30%削減するというふうにされています。
春日部市の一般廃棄物処理基本計画の目標値はちょっと控え目で、平成23年度までの資源化率は22%以上、最終処分量は、平成17年度との比較ですけれども、20%減としています。
ただし、この最終処分量については、平成15年度からはほぼ横ばいですから、県の指標と比べてみますと約10%の開きがあります。
この開きが若干気になるところではありますけれども、とりあえず実現可能な目標設定も大事なことですので、平成23年度の目標の達成が可能であるかどうかについてお伺いいたします。ごみ問題については、これが1つ目の質問です。
☆資源化率を高めるための施策は
2つ目です。少々心配な点が資源化率なのです。
目標は22%となっていますけれども、平成20年度は16.3%、平成21年度は16.4%となっています。
この2年間だけを見ると微減のように思えますけれども、過去のデータを見ますと20%前後を推移していたのですから、逆にここ数年、低くなりつつあるのではないかと思われます。
資源化率の中で、瓶類、缶類については比較的分別収集に回される率が高くなっています。もちろん、瓶類、缶類の分別も力を入れていくことが求められていますけれども、問題は可燃物として回収されるごみの中に資源として再生できる資源物がかなりまじっているというのが現状ではないかと思われます。
そこで、可燃物を減らすために、分別収集について市民の理解を深め、みんなでごみを減らし、資源に回そうという機運を高めるべきだと思いますけれども、そのための方策についてお伺いいたします。
可燃ごみとして収集されるごみの組成のうち、最も多いのが紙類、次が生ごみと廃プラスチックとされています。
このうちの生ごみについては、先日、河井議員からの質問がありましたので、重ねての質問は避けます。
ただ、生ごみを廃棄物処理計画の柱となっている再生、排出抑制という観点と合わせますと、生ごみを集めて分別収集するという方法よりも、むしろ各家庭で生ごみを堆肥化するなどしてもらう方法のほうが収集費用などもかからず、また大規模な堆肥化施設などの整備も不要で、経費の削減にもつながるので、ぜひ今後も研究していただきたいというふうに思っています。
例えば戸田市では、各家庭に生ごみバケツを貸し出し、NPOが回収したり、あるいは花の苗と交換できるなどして無理なく楽しく生ごみを堆肥化する取り組みをしているとのことです。
また、よく春日部で生ごみの堆肥化の問題を取り上げますと、できた堆肥の行き先がなかなかないなどの問題点が指摘されますけれども、戸田市では引き受け手の農家を募集し、その農家でとれた野菜を学校給食用に使い、子供たちに自分の家から出た生ごみが野菜に生まれ変わるということを身をもって知ってもらうことに役立てているとも聞いております。
ぜひ、このような事例を参考に春日部市でも取り組んでいただきたいと思います。
☆紙類の資源化の促進を
そこで、今、ごみ資源化原料の中で最もかぎを握るのが紙類ではないかと思います。
現実にも、可燃ごみの中に段ボール箱などがまじっているのを収集ステーションで見かけることはしょっちゅうで、ごみ袋の中にもたくさんの紙類がまじっていることが想像できます。
新聞や雑誌だけではなく、さまざまな紙をきちんと分けさえすれば、資源として再利用することができるということをもっと知らせることによって、紙類が可燃ごみから資源に回ることは可能ではないでしょうか。
とはいうものの、紙類の分別というのは、やってみると実際には厄介なものです。
印刷してあるものなど、コーティングしている紙はどうなるのか、封筒でも窓つきや、今現在ふえているあて名シールを張ったものはどうなのかなど、迷ったときはつい分別せずに可燃ごみとしてしまうように思います。
ぜひ紙類の資源化率を高めるために、わかりやすく市民が分別して出せるように周知、広報していただきたいと思いますけれども、その点についてのお考えを伺います。
また、春日部市では廃プラスチックは資源ごみとせず、可燃ごみとして扱われていますけれども、なぜ可燃ごみとなっているのか、その理由についてお伺いいたします。
★香田寛美環境経済部長の答弁
まず、1点目の自然環境分布調査についてでございますけれども、この調査の具体的な進捗状況と調査をどういうように今後まちづくりに生かしていくのかというご質問でございます。
☆希少野生動植物も確認された
最初に、1つ目の具体的な進捗状況でございますが、本調査の目的と内容を説明させていただきながらお答えしたいと思います。本調査の目的は、市内の自然環境資源を的確に把握し、保全が求められる地域や改善が必要な環境等を明らかにしていくことを主な目的としております。
また、この調査につきましては、地域の生態系を把握する第一歩であり、今後、生物の生息環境の保全とともに、自然と人が共生し、未来につなぐ環境をみんなで育て守るまちを目指していくためにも重要であると考えておるところでございます。
次に、調査の内容でございますけれども、まず既存資料を用いまして、地形や気象などの自然環境条件を整理し、調査員が四季を通じて植物、鳥類、動物、魚類、昆虫類などの分布状況を把握するものでございます。
既存資料につきましては、旧春日部市と旧庄和町の緑の基本計画や市教育委員会で発行されました「春日部の自然」、近隣市で発行しております「いきもの発見図鑑」、こういったものを参考にさせていただいております。さらに、埼玉県生態系保護協会春日部支部の皆様にお願いをいたしまして、市内の生き物についての蓄積されたデータを一部ご提供いただきながら調査に反映させております。
次に、進捗状況でございますが、調査員による現地調査を本年6月から実施しておりまして、現在自然環境が豊富に残されている地区を重点地区として調査を実施しております。具体的には13の地点がございます。
西宝珠花地区、西金野井地区、西金野井用水路付近、川久保公園、小渕砂丘、浜川戸、八幡公園、内牧公園付近、赤崎、水角地区、ウイング・ハット春日部付近、古利根川下流、古隅田川緑道、旧倉松第2調整池、内牧ミドウ地区の13地点でございます。
主な成果といたしましては、東アジアに分布いたしますジャコウアゲハと、このジャコウアゲハの幼虫が食べる草でございますウマノスズクサ、日本特有のユリであるヤマユリ、国内で希少野生動植物であるオオタカや蛍、こういったものの自生地を確認しているところでございます。
今後は、冬の調査を実施いたしまして、埼玉県内希少野生動植物種でありますキタミソウや春日部市の鳥でありますユリカモメ、こういったものの分布状況の把握に努めていきたいと考えております。
☆公共工事や街路樹整備の際に緑の保全と創出を
また、この調査をどのように今後のまちづくりに生かすのかというご質問でございますけれども、平成20年3月に策定いたしました春日部市環境基本計画の中で、緑地がつながり、たくさんの生き物が生息するまちをつくる、こういった施策を示しております。
このようなことから、この調査結果を多くの市民の皆様や事業者の方々にお知らせをし、野生生物の保護や緑化の促進、樹木の維持管理についての普及啓発を行ってまいりたいと考えております。
また、関係部署と連携を図りながら、生息環境に配慮した公共工事、街路樹整備など緑の保全と創出に努めてまいりたいと考えております。
さらに、残された自然環境はかけがえのない資源であり、次世代の子供たちに残していかなければならない貴重な財産であると、こうした認識をしておりますので、生物多様性も視野に入れまして、生態系の再生を図るための環境施策を実施していきたいと考えております。
実施に当たっては、市内の現在残されております自然を単に保護するということだけではなく、失われた自然も復元することや新たな自然を創出することも大切であることから、人と自然のバランスのとれた自然環境を確保していく必要があると考えており、行政だけではなく、自然環境保護団体や市民の皆様、事業者の方々と協力しながら、自然を大切にするまちづくりに向けた行動をしていくことを行ってまいりたいと思います。
今後の行政の役割といたしましては、的確な情報提供と関係機関との連絡調整を図ってまいりたいと考えております。
☆資源化率の達成はむずかしい
次に、大きな2点目のごみ問題でございますけれども、まず一般廃棄物処理基本計画における中間目標値の達成見込みについてです。
この一般廃棄物処理基本計画は、平成19年3月に作成をさせていただきました。平成33年度までの15年間を対象期間といたしまして、内容といたしましては、計画の枠組み、ごみ処理、生活排水処理の大きく3編の組み立てとなっております。
ご質問の平成23年度の目標値につきましては、第2編の基本方針の中のごみの減量等に関する数値目標でございます。平成17年度の実績値を基準といたしまして、平成23年度の数値を中間目標、計画の最終の年度でございます平成33年度の数値を計画目標としております。
比較項目は4つでございまして、1つ目が家庭系のごみの1日1人当たりの発生量、2つ目が事業系ごみの年間排出量、3つ目がごみの資源化率、4つ目がごみの最終処分量としてございます。
中間目標では、家庭系のごみの1日1人当たりの発生量は、平成17年度の831グラムに対して、30グラム以上減らしまして800グラムとしたところでございます。
事業系ごみの年間搬出量は、平成17年度の2万6,300トンに対しまして、2,000トン以上減らして2万4,200トン、ごみの資源化率は19.7%に対して22%に、最後の項目のごみの最終処分量は、1万1,100トンに対して、20%以上減らしまして9,000トンという数値になっております。
この数値を現在、平成21年度の実績で申し上げますと、家庭系ごみの1日1人当たりの発生量は757.4グラムということで、目標値よりもさらに42.6グラムの減、事業系ごみにつきましては2万4,000トンで、目標値よりもさらに119トンの減、ごみの減量化率につきましては16.4%で目標値と5.6ポイントの差、こういう数値になってございます。
ごみの最終処分量につきましては1万902トンで、目標数値よりも1,902トン多く、率にいたしまして0.2%の開きがあるという状況になってございます。
このように、この中間目標値の達成につきましては、4つの項目のうち特にごみ資源化率の項目の達成が非常に難しい状況である、厳しい状況であるというふうに認識してございます。
この目標値との乖離がある原因といたしましては、急激な社会情勢の悪化に伴いまして、出費を控えるために新聞や雑誌購読などが減少してきていること、さらにインターネットによるペーパーレスの傾向が進んでいること、資源化の中で大きなウエートを占める紙類の減少により資源化率全体にも影響を及ぼしているものと考えているところでございます。
したがって、平成23年度の計画見直しの段階では再度現状を分析いたしまして、それぞれの項目につきまして軌道修正が必要であるというふうに考えてございます。
☆分別の仕方の周知して、紙類の資源化を進めたい
次に、雑紙の分別をわかりやすくというご指摘でございます。
家庭からのごみ収集所に出された可燃物を分析した過去のデータでは、最も多かったものが生ごみで約47%、続いて紙類が約24%、その他が合成樹脂、ビニール類、布類となっております。
この状況から、議員ご指摘のとおり、ごみとして出される紙類にはまだまだ資源物となるものも多く含まれております。さらなる資源化に向けた周知が必要であるというふうに考えております。
ゴミニケーションカレンダーにも、資源物の区分で紙類について、雑紙についても掲載しているところでございますが、紙のリサイクルマークが表示されている箱や包装紙につきましては、雑紙、紙箱、包装紙類として束ねて出していただき、メモ用紙、はがき、名刺、窓つき封筒などはその他の雑紙としております。
また、シュレッダーをかけました紙につきましては、資源化できない紙類の混入がされているおそれがあることから、焼却処分としているのが現状でございます。
このほか、雑紙として排出できないものとしては、感熱紙、写真プリント紙、カーボン紙、油紙、ビニールコーティング紙、ちり紙、粘着テープ、紙コップの中がアルミ箔で加工されてある紙パック、こういったものがございます。
しかし、現実的には資源物として雑紙が排出されていることはほとんどないという状況がございます。
これは、はがきや封筒などには個人名や住所が書かれているため、資源物として排出しにくいというようなことが原因となっているものと考えております。
しかし、資源となるものも捨ててしまえばごみとなってしまうという考え方から、機会をとらえて広報紙やホームページなどを活用いたしまして、改めて分別の周知を図ってまいりたいと考えております。
☆生ごみの資源化は他自治体の例を参考にして取り組んでいきたい
次に、ごみの減量化に向けた生ごみ堆肥化についてでございますけれども、全国各地でいろいろな堆肥化の取り組みが行われているところでございますが、河井議員のご質問にも答弁申し上げましたとおり、当面は葉山町の事例等を参考にさせていただき、また本日、議員のご指摘がございましたような取り組みも含めまして、家庭で取り組めるごみの減量化に向けて、有機微生物を使った生ごみの減量化によるごみの発生抑制に取り組んでまいりたいと考えております。
最後でございますが、廃プラスチックの資源化ができない理由についてのご質問でございます。
現在、本市では、廃プラスチックに関しまして、可燃ごみとして排出していただき、焼却をしております。
この焼却熱を活用した発電で、環境センターの場内冷暖房や給湯設備に有効に利用する、いわゆるサーマ
ルリサイクル、これを行っているところでございます。自治体の中では、その他のプラスチックを収集して施設で分別し、資源化できないものは処分委託をしているところもございます。
しかし、これらの売却ができないために、処分のために相当な経費が必要となるという状況でございます。
こうしたことの経費を検討いたしまして、近隣の自治体の例で申し上げますと、収集世帯約4万5,000世帯に対して分別処分の委託費が約1億4,000万円という状況がございまして、これを当市に当てはめますと、22年度の収集世帯が約9万7,000世帯でございますので、単純計算で約3億円程度の経費が出るであろうという試算になります。
このような状況から、本市においては現在行っておりますサーマルリサイクルでの活用が最も有効な活用方法であると考えております。
しかし、ごみの減量化、ごみの資源化につきましては、今後とも削減することにより、ごみ焼却施設の延命化やコスト削減にもつながりますので、今後も市民の皆様や事業者のご協力をいただきながら減量化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。
☆2回目の質問(要望)
自然環境分布調査は今後のまちづくりにきちんと生かしていくというご答弁をいただきました。
それで、これは要望ですけれども、春日部市、まだまだ貴重な自然が残っている地域が13地域あるというお話でした。
ぜひその中で、国が進めております特別緑化地域に指定を受けられるようなところがありましたら、その指定も受けていただいて、なかなか、屋敷林など民地の場合が多いので、子供たちがその中に入って環境教育に役立てたりすることが難しいということも聞かれておりますし、またせっかくの里山が手が入らずに竹が生えてしまうような例もたくさん見ておりますので、ぜひその指定に向けて、対象の地域がありましたら取り組んでいただきたいと思います。
それから、ごみ問題については、資源化率、やっぱり確かにこれから高めていかなければいけないということで、生ごみについては取り組んでいただくということがよくわかりました。
それから、紙ごみのほうの雑紙のほう、それの回収なのですけれども、やってみると非常にわかりにくいのです。
今お答えいただく中では簡単に分けられそうですが、いざ自分がやるときになると大変わかりにくいので、ぜひ広報等で、わかりやすく、すぐ分別できるようにやっていただきたい。
また、これは、難しい、わかりにくいというところを逆手にとって、学校の中で子供たちにクイズ形式でこれはどうなのだというようなことをやりながら、学校生活の中でごみを分けていくというような活動をして、それをまた家庭に持ち込んでいただくなど、楽しく資源化に結びつけるような取り組みもぜひ考えていただきたいと思います。
これは要望で結構でございます。
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